商店街の終わりは聖地の始まり。門をくぐると、観音様に会いにいく気持ちに自然と切り替わるのです。

正面から見て左側に「阿形像」、右側に「吽行像」が仁王立ち。2体の仁王様は穢れを祓ってくれると言われ、身体健全や災難厄除を祈っていく人も多い。

門の裏側には巨大なわらじがある。これはいわばお守り。「こんなに大きなわらじを履く仁王様がいるなんて恐ろしい」と、悪魔も怖がって逃げていくと言われている。

この門は古くから「仁王門」と呼ばれてきたが、東京大空襲で焼失。ホテルニューオータニの創業者「大谷米太郎」の寄付によって再建されて「宝蔵門」と呼ばれるようになった。その名の通り、経典などの宝物が保存されている。

大提灯に「小舟町」と書かれているのは、東京都日本橋にある町のこと。日本橋は江戸時代の魚市場。漁師が拾った仏像に端を発する浅草寺だが、漁師たちとの関わりは今なお続いているのだ。

さぁ、宝蔵門の見どころをめくってみよう。

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