霧島の自然の恵みを味わう

南九州の名産品、芋焼酎。そのおいしさもまた、霧島の恵みに支えられている。

火山の噴火でできたシラス台地は、水はけがよすぎて稲作には不向きだったが、焼酎の原料になるサツマイモはよく育った。乾燥に強く、温暖な気候に適しているためだ。加えて、土の中で育つため、頻繁に起こる台風の被害も受けにくかった。

また、霧島に降った雨は、地中で濾過(ろか)され、良質な地下水として蓄えられる。良質な水は当然、 焼酎の味を研ぎ澄ませる。

さらに、焼酎作りに欠かせないと言われる種麹(たねこうじ)は、鹿児島で生み出された。その種麹の製造工場は今も霧島市内にあり、全国の本格焼酎の8割以上にこの工場でつくられた種麹が使われている。気温や湿度といった霧島の気象条件が種麹作りに適しているという。

よく育ったサツマイモ、豊富な水、霧島の環境。好条件がいくつも重なり、おいしい芋焼酎が生まれた。

焼酎の里 霧島ファクトリーガーデンは、そんな焼酎造りが実感できる施設。ここでは、焼酎工場の見学などができるほか、霧島の大地で磨かれた地下水を誰でも無料で試飲できる。鉄分が少なく、ミネラルをほどよく含んだ水は、雑味がなく軽やかな口当たり。この水が焼酎の味を支えていることがよくわかるだろう。



写真1枚目:焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン
写真2枚目:焼酎工場見学

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