「ぬくもりの郷」は、火と土の旅の終着点。
温泉には、日本六古窯の丹波焼を用いた陶板風呂、そして地元の丹波石を使った岩風呂がしつらえられています。
弱食塩泉のやわらかな湯に包まれながら、最後にもう一度、器と土に還っていくようなひとときが待っています。
そして今。
あなたの手の中には、もう器がひとつ、あるかもしれません。
それは、ついさっき出会ったばかりの器かもしれません。
あるいは、ずっと探していた何かに、ようやく出会えたような、
そんな器かもしれません。
「丹波焼とは何か?」
それは、素朴な美しさかもしれません。
長い歴史を刻んできた土の味わいかもしれません。
あるいは、職人のまなざしや、薪をくべる手のぬくもりかもしれません。
窯元での出会い、美術館で見つめた造形、ろくろ体験で手にした重み。
それらすべてが、この土地で生まれた「暮らしの中の焼きもの」の記憶です。
けれど、きっと一番の魅力は、「使われてこそ完成する器」であること。
この地で生まれた器たちは、棚に飾られることを望んでいません。
料理が盛られ、誰かの手に触れ、暮らしの時間と共鳴していくなかで、
初めて“その器らしさ”を纏っていくのです。
器にとっての火とは、命を吹き込むもの。
人にとっての暮らしとは、心に火をともすもの。
そのふたつが寄り添い続けてきた場所──それが、丹波という土地でした。
800年という時のなかで、姿かたちを変えながら、けれど本質は変わらずに。
それが、丹波焼が今も生きている理由です。
そして、あなたの暮らしの中にも、この旅で出会った器が加わるとしたら、
それは、どんな丹波焼になるのでしょうか?