岩肌に刻まれた巨大な文字の正体は?

ここから山を見上げてみてください。山肌の岩に刻まれた、三つの漢字が見えるでしょうか。三文字の高さは合わせておよそ11mにも及び、遠くからでもはっきりと見ることができる巨大さです。文字は上から漢数字の「千」、尋ねるという漢字の「尋(じん)」、そしていわおという漢字の「巌(がん)」と刻まれており、「せんじんがん」と呼ばれています。
このように、岩肌に文字を刻んで景観とする文化は中国に見られるもので、日本の大名庭園としては非常に珍しいものです。海外文化の影響が色濃く表れた、島津家の庭園ならではの景観と言えるでしょう。

では、この「千尋巌」という文字にはどんな意味があるのでしょうか。二文字目の「尋(じん)」という漢字は、長さの単位である「尋(ひろ)」を表します。つまり「千尋巌」とは、文字通り「1000尋(ひろ)の巨大な岩」という意味。この文字は、島津斉彬の父・島津斉興の時代に、約3,900人もの人々が3か月もの月日をかけて刻み込んだものです。裏山の杉や竹を切り出して足場を組み、作業が行われたといわれます。

この千尋巌は、庭園の裏手、江南竹林の付近から、より正面ではっきりとご覧いただけます。その壮大さや力強さを、ぜひ目で確かめてみてください。

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