まず、その目を見てみましょう。
大きく見開かれています。
まばたきひとつせず、
何かを見据えているようです。
体はわずかにひねられ、
衣や甲冑の細やかな装飾が、光を受けて浮かび上がります。
いまにも踏み出しそうで、
しかし、その場にとどまっている。
その均衡は、
どんな瞬間を切り取っているのでしょう。
赤く塗られた顔は、
静かな仏の世界とは異なる、激しさを帯びています。
頭の上には、亥。
まっすぐ突き進む生きもの。
迷いを振り切る力の象徴です。
しばらく、まっすぐに見返してみてください。
まなざしの先に、何が見えますか。