一度、車道に出て驚いたかもしれない。この車道をつくるために登山道は寸断されてしまったのだが、ここから再び登山道に戻ることができる。

このあたりは「天地境(てんちのさかい)」といわれ、森林限界の境目でもあった。しかし、現在は七合目まで登っても草木が生えている。これは「温暖化の影響だ」という人もいる。都市にいると実感しづらいが、富士山はその変化を真っ先に感じているのかもしれない。

過去には富士守稲荷のほかにも祠があり、「中宮」と呼ばれて二合目と同じく信仰の拠点にもなっていた。森林限界であることは見た目にもわかりやすく、いよいよ異世界に突入していく境界線でもあったのだ。

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