写真のような絶景を見ることはできない。
鳥形山は日鉄鉱業が採掘している全国屈指の石灰岩の鉱山で、100年掘っても尽きることはないといわれている。それでも、開発前に1459mあった標高は採掘で200m低くなったというが、ガンダムサイズのダンプカーが行き交う採掘光景を一度は見てみたいものだ。が、あくまで私有地。現在は一般の見学者を受け付けていない。
しかしである。鳥形山森林植物公園からその様子をのぞき見ることができるというウワサを聞いた。そこで、車を走らせてみた。
到着して看板を見るかぎりは不安になる。
山道には石灰岩の砂利が敷き詰められていて、シャリシャリとまるで雪を踏んでいるような感触で気持ちがいい。そして、10分もかからないうちに展望台に着いた。
うーん、まぁ、こんなもんか。見えはしたがいささか落胆しながらその先を進んでみる。
それにしても歩いているだけで気持ちがいい。そして、あるところを境に急に地面が氷づいてきた。本当の意味でシャリシャリしてきた。
さらに不思議な神社が!
そして、大展望台が。
これだ!これが見たかったのだ!
鉱山では土曜日にもかかわらず、たくさんの車が動き回っていた。ここに来る途中、「村におばさんは多いのに、おじさんの数がやけに少ないな」と思っていたが、それはきっと、おじさんたちがみな鳥形山で働いているからなのだろう。