※個人宅なので場所はあきらかにしないでおく。
通り池で貝を売っている「しげちゃん」から情報を入手。なにやら不思議な石を持っている人がいるらしい。それも空から降ってきた隕石で太陽の光を貯めこんでありえないほど輝くという。
その人を訪ねて見せてもらったのがこの石。確かに見たことがないような石である。その物語は当時の週刊誌の切り抜きを見せてもらえばわかるはずだ。
本間さんが写真を撮っているあいだ、ぼくは石の持ち主に伊良部島の話を聞かせてもらった。ぼくは以前に角幡唯介氏の「漂流」を読んで佐良浜の漁師に興味を持っていた。世界で恐れられるほど豪快な漁師たちが育った佐良浜の現在とは。期待に胸をふくらませていたのだが、伊良部大橋ができてからというもの衰退が止まらないという。できたばかりの高校も廃校が決まり、人材も流出していくばかり。そうした話しか聞き取ることはできなかった。
それにしても急斜面にへばりつくような佐良浜の町。その人の家の窓から見える景色が絶景すぎて、かつての栄華がしのばれるようであった。