賽銭箱にある神紋=シンボルマークを見てみよう。ここに描かれているのは「三つの網」。浅草寺の物語を辿ってきたあなたなら、これが何を示しているか分かるはず。
それは、檜前浜成と竹成、そして土師中知の三人である。浅草神社では、観音様を拾って最初に拝んだ彼らもまた神様として祀っている。この三人こそが三社様であり、三社様を祀るのが「三社祭」なのだ。
三社祭は毎年150万人が訪れる有名なお祭り。その代名詞である神輿には、一之宮、二之宮、三之宮がある。それぞれに土師中知、檜前浜成、竹成の三人を乗せて担いでいるのだ。
江戸時代の三社祭は3月18日に行われていた。それが、観音像を隅田川から拾いあげた日だからだ。
明治の神仏分離令によって、5月18日前後に変更されたが、あくまで浅草寺と浅草神社はふたつでひとつ。浅草の庶民にとっては何の違いもなく、あくまで三人から受け継がれてきた大切な場所として祀られている。
さぁ、浅草神社の見どころをめくってみよう。