大湯環状列石が発見されたのは1931年。作られた時期は伊勢堂岱遺跡とほぼ同じ約4000年前。ストーンサークルに使われている石は8500個以上で日本最大級の規模となっている。

この場所では土器や土偶とは別に不思議なものが出土した。「土版」である。まるでヒト型のマスコットキャラクターのようにも見えるのだが、実物が展示されているので探してみてほしい。土版は一体、何を表しているのだろうか。

たとえば、穴の数に注目してほしい。口が1、両目が2、右胸が3、左胸が4、真ん中の正中線が5、裏側にある両耳が6……。まるでサイコロのようでもあるが、これが本当に数を表しているのだとすれば、縄文人は数の概念を持っていたことになる。

このような土版は大湯環状列石でしか見つかっていない。ふと、余った粘土の切れ端で気まぐれに作っただけなのか。それとも、なにか重要な意味が隠されているのだろうか。

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