私たちの生活に欠かせない水。「井戸端会議」という言葉があるように、昔は井戸の周りに人々が集まり、水汲みや洗濯をしながら話に花を咲かせていました。そんなことから、水のまわりにはあらゆるご縁が集まると言われています。
貴船神社の本宮(ほんぐう)に祀られているのは、龍神「高龗神(たかおかみのかみ)」。水はのどを潤すためだけではありません。作物の成長や森を育むために必要な、万物の命の源。その大切な水の供給を司る神が「高龗神」なのです。
まずは、高龗神が祀られている本宮にお参りしましょう。神道では、神さまに常に清らかな場所にお住まいいただくという考えのもと、定期的に社の建て替えをします。記録によると、本宮は江戸時代の文久3年までに36回の建て替えが行われていたそうです。
お参りをした後は、後ろを振り返ってみましょう。御神水が湧き出ているのが見えるはず。貴船は名水の地としても知られており、茶道関係者がここまで水を汲みに来ることもあるそう。
美味しい水を飲んで喉を潤したら、次は縁結びの神様「磐長姫命(いわながひめのみこと)」がまつられた結社へ向かいましょう。