この部屋に書かれているのは、落語の「鹿政談」の一節。「大仏に 鹿の巻筆 奈良晒 奈良茶 奈良漬け 町の早起き」。奈良の名物が並んでいるが「町の早起き」とはどういうことだろう。実は、その昔、奈良では鹿を殺めた人間を死刑にすると定められていた。たとえ、自分が殺していなくても、自宅の前で鹿が行き倒れていたりすれば、密告されて危うく死刑になりかねない。そこで、誰よりも早起きして家の前を確かめるという、奈良町独特の習慣が生まれたそうな。そんな時代の物語である「鹿政談」。ぜひ、落語を検索してみてほしい。

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