日本の小説に「天平の甍」という作品がある。遣唐使として唐に渡った若い留学生たちの物語で、苦難の旅路の果てに鑑真を連れて帰る。そうして唐招提寺に「天平の甍」がもたらされるのだが、この書の作者は鑑真が渡航を決意する場面を読んでいると涙が浮かんでくるという。物語は旅の栄養になる。この部屋の書と、小説を胸に唐招提寺を訪れてみてほしい。

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