「猿沢池を望むことができない部屋であっても、猿沢池の魅力が感じられるように。」そう願った作者は猿沢池をモチーフに墨を飛ばした形を組み合わせ、金魚が水面下に泳ぐ様子をあらわした。文字を書くだけではない。これもまた書の形。書によって命を吹き込まれた、猿沢池に住む生き物たち。生み出す波紋の美しさは見るたびに変化するかのよう。ホテルでは最後となるこの部屋で書と向き合う楽しさを存分に味わってみてほしい。

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