あなたはこのガイドを開いている時点で「特別なもの」を持っているのかもしれません。その特別なものとはセンス・オブ・ワンダー、いわば、子供の目。神秘さや不思議さに目を見はる感性のことです。

その感性を拡張するために、2つのカギとなる視点を授けたいと思います。それは拍子抜けするくらい簡単なことです。「しゃがんでみる」と「目を閉じてみる」。この2つの視点を心にとめて「沢の小径」を歩いてほしいと思うのです。

コースの所要時間は普通に歩けば40分ほど。森に迷うことはないし、子供でも歩けるぐらいのやさしい道です。それでいて、立ち入る人の少ない秘密の森であるがゆえに、八丈島らしい自然な森の姿を見ることができます。

ただし、途中から電波がなくなり、圏外にはいります。そこで、駐車場からスタート地点に着くまでの電波が届くあいだに「前編」の音声を聞いて「2つの視点」をあなた自身にインストールしてほしいと思います。

前編の音声を聞きながらスタート地点に着いたら、あとはスマートフォンをポケットにしまって、自由に森を散策してください。不思議の森を歩き続けて、思わず時間を忘れそうになったころ。ふと、日の光を感じて森の空気が変わる瞬間に気がつくことでしょう。そのとき、このコースは終わりに近づいています。スマートフォンも圏外ではなくなり、電波もはいっていることでしょう。そのとき、「後編」の音声を聞いてほしいと思います。

それでは、実際に森を訪れる前に、この沢の小径でどんな旅ができるのか。次の写真をめくってイメージをふくらませてみましょう。

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