兄:千年オリーブテラスへようこそ。オリーブ兄弟の兄、柳生敏宏と、
弟:弟の柳生忠勝です。
兄:みなさんには、この千年オリーブテラスを柳生家の庭、というよりあなたの庭だと思って楽しんでほしいと思います。
弟:実際に、ぼくたち兄弟はここで育ち、今もこのオリーブの森で家族とともに暮らしています。
兄:みなさんにもこのオリーブの森にふれて、オリーブを知ってもらい、ファンになってもらいたい。そのためにもまずオリーブとはどんな植物なのか、ご案内したいと思います。オリーブの木は、サンサンと照りつける太陽、一年を通してあたたかい気候、そして、水はけのよい土壌を好みます。
弟:まさに小豆島だよね。
兄:オリーブは成長が早くて、挿し木をしたとして、1年で40センチ、2年でさらに倍に育ちます。樹齢もとても長くて、ここオリーブの森にも樹齢1000年のオリーブの樹があるほどです。
弟:「生命の樹」と呼ばれているぐらいだからね。ところで、みなさんはオリーブといっても何種類あると思いますか?
兄:ミッション、ルッカ、マンザニロなど、挙げればきりがないくらい。
弟:そう、なんと1,300種類はあるといわれ、小豆島だけでも60種類のオリーブがあります。品種にもよりますが、だいたい4月に発芽して、5月から6月にかけて花が咲きます。そして、7月に実ができはじめて9月から12月にかけて収穫していきます。
兄:9月から12月とだいぶ幅が広いと思いませんか? というのも、オリーブの実の色は最初は明るい緑色。それからだんだんと黄色っぽくなり、やがて赤みを帯びながら黒くなります。こうして黒くなった完熟オリーブの実がオイルにぴったり。あのエクストラバージンオイルの原料になります。
弟:ぼくたちが作っているのはいわゆる食べるオリーブオイルだけではありません。美容オイルとしてのオリーブオイルが中心です。天然のオリーブオイルにはポリフェノールやビタミンなど美と健康に役立つ成分がたっぷり含まれています。
兄:オリーブの実だけではありません。オリーブの葉っぱには実よりたくさんのポリフェノールが含まれていて天然成分の宝庫です。そのエキスからウェルビーイング、いや、ウェルオリービングな健康食品を作ったりもしています。ぜひ、千年オリーブテラスを訪れたことをきっかけに、そんなオリーブの豊かな世界を知ってほしいと思います。
弟:まずはオリーブの香りを体験してほしいと思います。やさしい華やかさのあと、そっと包みこんでくれるような感覚になるいい香りです。
兄:この場所は、もともと「木が香る」と書いて「木香」という名前の漁村がありました。まさかオリーブの香りがすることになるとは思わなかったと思いますが、不思議な縁だと思います。この場所を五感で楽しんでもらえたら嬉しいです。