若狭塗の模様のルーツは若狭の海。砂浜の細かく砕かれた砂の様子や海面のきらめき、海底の模様などが表現されています。
江戸時代には200種類ほどあるカタログから好きな模様を選んでオーダーしていました。たとえば「夜の海」と題された模様は月明かりに照らされた海面がモチーフになっています。他にも春の山や夏の山、道芝、細雪(ささめゆき)など、若狭塗の模様には西津で見られる四季の風景が詰まっています。その背景には、漁師町や港町として栄え、北前船の栄華を極めた歴史も映し出されていることでしょう。
このまち歩きを通して、若狭塗のモチーフになったであろう風景を探してみてください。西津の箸はなぜ日本一なのか。それは、これらの歴史を塗り重ね、研ぎ出されたきらめきであると言えるのかもしれません。
《若狭塗のお箸》
御飯 あがるニャ お箸をえらべ
おはしや 命の 橋ジャ もの
若い夫婦に 若狭の箸を
二人 そろって はげぬ愛
夫婦 なかよせ 若狭の神は
若狭彦・姫 二た柱
八百比久尼は 若狭の うまれ
若狭塗り箸 西津産
わかさ つづけよ 若狭の箸で
三度いただけ 百までも