江戸時代には参勤交代にも利用されたという奥南運河。人工的に採掘された運河で、このあたりの運河の中でも最も歴史が古いとされています。地図を見ればわかるようにこのあたりはリアス海岸となっていて、船で走るには半島のぐるりと回る必要があり、走行距離が伸びてしまいます。そのため、ショートカットできる運河はとても重要なものだったのです。海運が少なくなった現代では絶好の釣り場となっていますが、いかにしてこの運河の完成が地域の人の悲願であったかという想いを重ねれば、味わいのある一枚となることでしょう。