今は100メートルごとに木製の道標が立っており安心して歩けますが、江戸時代には石の道標が所々に立っているだけでしたので道に迷った旅人もいたでしょう。

地元に残る古い記録をみると、旅の途中で病気やケガをして歩けなくなった旅人がいると、地元の人たちがお金を出し合って村から次の村へと搬送して国もとまで送り届けるという制度が出来上がっていました。
飢饉で食べるものがないときでも、土地の人はこの村送りを止めることはありませんでした。

また不幸にして旅の途中で亡くなった人は、その土地の習わしにしたがって埋葬されました。旅人は国もとを出るときに「往来手形」という身分証明書を持っており、「もし旅の途中で亡くなった場合は当地の習わしで埋葬してください」と書かれてありました。


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