洗い越しとは道の上を雨水が流れるような仕組みのものをいいますが、松本峠の石畳には約5メートル間隔で、雨水を山から谷川に流す溝が切られています。溝の床にあたる部分も石が敷かれています。
雨がたくさん降る地域なので石畳が水を含まないようにする排水機能のようなものです。この洗い越しは松本峠だけではなく雨の多い伊勢路の古道によく見られます。古道の整備が進んだ今では洗い越しに気が付きますが、以前は土に埋もれてよくわかりませんでした。
びっしりと積まれた頑丈な石畳でなかなか大雨では崩れない構造になっていますが、洗い越しはさらに石畳を雨から守ります。