ここに明治時代初めに敷かれた石畳道があります。なぜ、江戸時代の石畳を整備して明治に道が敷かれたのでしょうか?
実はこのあたりの海ではマグロがたくさんとれて、漁師がマグロ網の境界争いをして喧嘩になりました。大勢の漁師がそのころの代官所にしょっ引かれましたが、牢屋から出してもらう代わりに松本峠の整備をペナルティーとされて石畳を敷いたのです。
この石畳は150年以上経っていますが、江戸時代の石畳道とはあきらかに違いがあります。見分け方は、明治時代のものは加工技術が進んで石の表面が綺麗に削られていますので、苔が着生する穴ぼこがなくて苔が生えていないことです。一方、江戸時代の石畳道は小さな穴がたくさんありますので、びっしりと苔が生えています。
苔の生えている江戸時代の石畳と苔の生えていない明治の石畳と見比べてみてください。