ここは今川氏に仕えた連歌師・宗長が開いたとされている。境内には国の名勝にも指定されている立派な庭園が広がる。「吐月峰」とは、夜にこの庭から東側の空を眺めると山から吐き出されるように月が見えることから名付けられた。

宗長が月を眺めたとされる場所には、「月見石」と呼ばれる石がある。中秋の名月の日になると、人々はこのお寺で月が出るのを待つお月見をする。歌を詠んだり、お茶を飲んだりしながら、ゆっくりと月を待つ。

昔の人々は、そんな月を待つ時間に豊かさを見出していたのだろう。

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