「鶴の恩返し」といえば、日本人なら誰もが知っている昔話。しかし、その原典が佐渡に伝わる「鶴女房」であるということはあまり知られていません。あらすじは同じです。

むかしむかし、あるところに貧しいが心優しい男がいました。ある日、傷を負った鶴を助けた男の家に、美しい娘がやってきます。やがて妻となった娘は、「決して覗かないでください」と男に告げて美しい織物を織りあげます。

しかし、あるとき男は約束を破って中を覗いてしまいます。そこには助けた鶴が自分の羽を抜きながら織物を織っている姿がありました。「あれだけ約束したのに、あなたは覗いてしまいました。正体を見られたからには、もうここにはいられません。」そう言って、鶴は空に飛んで行きました。

「覗かないで」と言われたら覗きたくなってしまうのが人の心。あなたは、この作品を前にどのような行動をとるでしょうか。

佐渡島には「つるつる貧乏」という言葉もあるそうです。その言葉の意味はぜひ現地の人にお確かめください。

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