あなたはふと自分を見守ってくれているかのようなお地蔵さんを目にしたことはありませんか? この作品はそんなお地蔵さんのような存在になることを目指してつくられ、岩首の棚田を見守っています。後継者不足に悩まされている棚田ですが、たとえ、田んぼをする人がいなくなっても、ただの荒地にしたくない。そんな農家の想いと作者の想いが、この作品によってつながったといいます。

佐渡島ではいろんな種類の石が採れることから、昔からお地蔵さんづくりが盛んでした。佐渡の伝統の中には、お地蔵さんを背負ってダンスするというユニークなお祭りもあります。「地蔵踊り」と呼ばれ、盆踊りが行われていた寺院で、あるとき、そばにある石地蔵を背負って踊るものがあらわれました。それがいつしか若い衆の力くらべになって60kgにもなる地蔵を背負うまでになり、しまいには農耕で使っていた背負いやすくする道具をつけてまで地蔵を背負うほどに発展しています。

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