このあたりには古い田んぼの植え方・車田植が残っています。それは古来からの「信仰のかたち」と言えるかもしれません。田植えをするには天気が重要です。今では天気予報がありますが、昔は天候によく悩まされていました。そのため、このあたりでは田んぼに苗を植える際、「の」の字の渦を描くようにして植えていました。空から見た田んぼの姿を想像してみてください。ひと目でわかるその渦を目印にして、田んぼの神様が降りてくると信じられていました。つまり、お天道様に向けてミステリーサークルを作っていたと言えるのかもしれません。かつては日本中で行われていたかもしれないその風習が、佐渡の最果てにはまだ生き続けているのです。