作者との出会いは偶然の出来事でした。ある日、地元の人が海岸でゴミを拾っている外国人を見かけ、興味を持って話しかけてみると、その外国人はアートについて話しはじめました。英語はわからないけれど、「とにかく紹介してもいいですか」という連絡が芸術祭のメンバーに届いたのです。

実際に会ってみると、その外国人、イーサン・エステスは「実は作品を持ってきているんです」と言いました。その作品こそが、この「Impressions of Sado Island」です。彼は釣具店で魚拓を見てインスピレーションを受け、佐渡の海岸に落ちているゴミで魚拓を制作したのです。

実は、彼は作家であると同時に、水族館の研究員でもありました。その研究の一環で、マグロが産卵する場所である佐渡に通っていたのです。佐渡がマグロの産卵地となる理由は、日本海の暖流と寒流がぶつかる漁場であるためです。あの有名な大間のマグロも、日本を一周する回遊魚としてこの地域を通過します。そして、冬の荒波から逃れようとした結果、この島にやってくるのでしょう。

あなたは、この作品からどんなメッセージを見出せるでしょうか。

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