船の形をしている理由は、ご先祖様の精霊を船に乗せて送るため。西の方角に極楽浄土があることから舳先は西を向いています。大乗仏教という言葉にも「乗る」という文字があるように、仏教には大きな船に乗って全員で救われようとする世界観があるのです。

送り火のような伝統行事があることで地域にまとまりが生まれます。京都は地蔵盆も有名ですが、地蔵盆ができるということは、お隣さんとの関係性がしっかりしているということです。送り火もまた地域の人たちが、ひとつの船に乗るように一致団結する必要があります。送り火のような伝統行事が継承されていることこそが、地域のつながりを象徴していると言えるでしょう。

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