左大文字は「大」という字の書き順通りに火が灯ります。かつては「天」という字が描かれ、天に帰ってほしいという想いが込められていたという説もあります。

この地域では、麓のお寺に集まり、法要の儀式をした後、松明を持った地域の人たちが行列をして山に登ります。道の両端には灯りが灯され、山の上ではなく、山の麓から火を灯した松明を持って山を登っていく姿には、昔ながらの風情が感じられます。

五山送り火がいつから始まったのかは定かではありませんが、戦時中は爆撃の恐れから昼間に白い布を掲げて送り火としたり、コロナ禍では人の接触を避けるために限られた人数で山に登り、一点の炎だけを灯して、それをもって送り火としたり、その炎は絶やすことなく続けられています。

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