江戸時代、幕府は江戸にありましたが、皇居は京都にありました。そのため、皇居で重要な儀式があるときは、幕府は必ず「城使」と呼ばれる大名を京都に派遣して、天皇に礼を尽くしました。その城使はたくさんの従者を従えて大名行列のようにしてやってきます。この行列はそのときの様子を表しており、時代祭の中でも最も人数が多い行列となります。

行列の先頭には大道芸を披露する芸能集団がいて、周囲の注目を集めながら華やかに行列をはやしづけます。そのあともさまざまな行列が続き、はるか後方から主役となる城使が馬に乗ってやってきます。ふつうの大名行列よりはるかに盛大で格式高いものであったといわれ、実際は1700人に及ぶこともあったといいます。

はたして、当時の町人たちはその行列をどのように眺めていたのでしょうか。

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