この石にはとある神様の足跡と信じられている、わずかな窪みがあります。そこには、どんな物語があるのでしょうか。

諸説はありますが──むかしむかし、大国主命と少彦名命という神様がこの地を訪れたとき、少彦名命が急に病に倒れてしまいました。そこで、大国主命は海底を通じて、別府の温泉をこの場所にまで引いてきました。そして、小さな少彦名命を手のひらにのせて、温泉に浸したところ、少彦名命はたちまち元気になりました。その喜びのあまり、少彦名命はそばにあった石の上で踊ったといいます。その石こそが、この石です。「玉の石」と呼ばれ、お湯をかけて願いごとをすると、神様に願いが届くといわれています。人々がお湯をかけ、願いをかけるにはこのような物語が背景にあったのです。

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