駕籠立場は少し広い踊り場となっています。この場所は駕籠をバトンタッチする中継地点でした。八鬼山越えにはこうした駕籠立場が二か所あります。
駕籠に乗っていたのは脚力の無い巡礼者や身分の高い紀州藩主、江戸幕府が地方政治を視察するために派遣した役人など。彼らがこの場所を通行するときに駕籠をおろして休んだといわれています。
駕籠に乗るにはお金がかかります。自分の足では越えられないと考えた巡礼者は宿賃の何倍もの高いお金を出して駕籠に乗りました。駕籠を担ぐ人も仕事とはいえ大変だったと思います。
駕籠立場には湧き水が出ることから水呑み茶屋という茶屋もあったといわれています。