難所といわれる八鬼山越えの中でも280メートルほど続く七曲りの急坂は一番の難所といわれています。七曲りの名前は七つのカーブが続いているということではありません。たくさんのカーブがあるという意味です。いったいいくつのカーブがあるか数えてみてください。
七曲りの難所に来て命を落とす巡礼者も多かったようです。七曲りの登り口には広島県からきた巡礼者の墓碑があり、登りきった場所には群馬県の巡礼者の墓碑があります。きびしい登り道ですが行き倒れた巡礼者への思いをこめて一歩一歩の歩みを進めてみてください。
七曲りには旅人の疲れを癒すようにベロ出し地蔵が置かれています。この大きく舌を出したお茶目な地蔵さんは七曲りなどの急な登りを越えてほっと一息入れる場所などに置かれています。ぜひ探してみてください。きっと疲れた体を癒してくれるでしょう。七曲りを登りきるとやや平坦な道になりますが、平坦な道と坂道が交互に続いて道が作られているのはせめてもの思いやりかもしれません。