江戸時代、大阪は物を作って売る経済都市から金融都市へと発展した。米を売り買いする米相場で相場師たちが活躍。凶作で米価の値上がりを予想すれば先物を買い、豊作で米価の値下がりを予想すれば先物を売る。ドーンと儲けることもあれば、一夜にして一家離散するものもあった。

時代の風を読み、財を産む。江戸時代の大阪商人にとって、頼れるのは神様、仏様。「最近どうですか」「おかげさんで」。「おかげさま」の言葉の中にはおそらく「神さん仏さん、皆さまのおかげで今日も生きていられます」という感謝の思いが込められていたのではないだろうか。

古代から神の在わす生駒の山は、今も昔も、人生の荒波を行きぬく大阪人の心の拠り所なのかもしれない。


※このガイドは、取材や資料に基づいて作っていますが、ぼくたち ON THE TRIP の解釈も含まれています。専門家により諸説が異なる場合がありますが、真実は自らの旅で発見してください。

ON THE TRIP 編集部 
文章:三上 由香利 
写真:本間寛
 声:奈良音花



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