EXPO’70のテーマソングといえば「世界の国からこんにちは」。しかし、この曲が「9曲」あることを知っているでしょうか。
最も知られているのは三波春夫さんのバージョンですが、実は、坂本九さん、吉永小百合さん、山本リンダさんなど、9人のアーティストによるアレンジが存在します。当時、各レコード会社が競争するような形で、それぞれのバージョンを同時リリースしたのです。
インターネットのない時代に、すべてのレコードを集めるのは白井さんも苦労したといいます。仕事終わりはもちろん、出張があるたびに各地のレコード屋をめぐり「万博のレコードはありますか？」と尋ね歩く日々。「どうだろう、あったかな……」と店主に探してもらっている間に、思いがけないレコードを発掘することもありました。まさに宝探しのような旅を続け、10年かけてコンプリートしたレコードの一部が展示されています。
ちなみにメインテーマは「世界の国からこんにちは」ですが、サブソングや応援ソングとなれば無数に存在します。あの「戦争を知らない子供たち」という名曲も元は万博で歌うために作られた曲でした。