ところで、みなさんは「等々力」という地名の由来をご存知でしょうか。

由来のひとつとされているのが、「兎々呂城(ととろじょう)」です。かつて、世田谷には「兎々呂城(ととろじょう)」と呼ばれる城が存在し、城主は室町幕府に仕えた吉良氏。吉良氏はこの地を重要な拠点とし、戦勝祈願のために満願寺を深く信仰していたと伝えられています。「城」は「き」と読むため、当時の人はこの城を「ととろき」と呼び、それがやがて「とどろき」に変化したという説があります。

もうひとつの由来が、この瀧のとどろく音です。
等々力不動尊のはじまりの物語を思い出してください。夢に導かれた興教大師が不動明王像を奈良から運び、夢と同じ光景が広がるこの場所にたどり着きました。そして手にしていた錫杖で岩を突くと、岩間から清水が湧き出し、とどろく音を立てて流れ出した──それこそが、この瀧の始まりだと伝えられています。

この音に耳を澄ませてみてください。あなたの中にある小さな不安や迷いが、ゆっくりと溶け出し、清らかな流れへと変わっていくかもしれません。

瀧のそばに立つとき、人は無言のうちに自分自身と向き合います。瀧を眺めながら、自分の中にある「とどろき」を感じてみてください。その響きの中に、きっと未来への小さな光が潜んでいるはずです。

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