仙巌園を含む磯地区は、平成27年(2015)に世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」に登録されました。この遺産は、日本が19世紀半ばから20世紀初頭にかけて、製鉄・製鋼、造船、石炭産業の分野で急速な産業化を成し遂げたことを示すもので、九州・山口県、静岡県、岩手県など8県11市町村にまたがる23の資産によって構成されています。

鹿児島県からは、磯地区に展開された「旧集成館」のほか、「寺山炭窯跡」と「関吉の疎水溝」が選ばれました。これらはいずれも、近代日本の原点ともいわれる薩摩藩の集成館事業に関連するもので、開国前から試行錯誤を重ねた産業化の歴史を今に伝えています。


※集成館事業とは?
江戸時代後期に28代島津斉彬によって始められた、富国強兵・殖産興業を目的とした政策です。仙巌園の隣接地に近代工場群「集成館」を築き、造砲、造船、紡績、ガラス、通信など多岐にわたる事業を展開しました。斉彬の死後、薩英戦争で壊滅的な被害を受けましたが、29代忠義によって再建されています。

明治時代には西南戦争により大きな打撃を受け、最終的には廃止となりましたが、集成館事業によって培われた知識や技術、経験は多くの薩摩出身者に受け継がれ、日本の近代化に大きく貢献しました。

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