あ、見つかっちゃいましたか。
この小さな試着室、もともと何だったと思います?
実は、電話ボックス。
明治のころ、電話は最先端の技術。
まだとても珍しくて、限られた場所にしか引かれていませんでした。
中川政七商店は、このあたりで二番目に電話線をゲットしたと伝えられています。
だから番号は「弍弍弍弍」。
なんだか、ちょっと誇らしい響きだと思いませんか。
商いに、新しいものを取り入れる。
それを、ずっと続けてきた店です。
奈良晒という伝統を持ちながら、
用途を変えたり、売り方を変えたり、
変化をいとわず進み続ける。
その姿勢は、やがて世界へ向かいます。
レジ横にある、あのハンカチーフ。
1925年、パリ万博に出品された手績み手織り麻。
関東大震災のあと、日本の工芸を世界に示そうと送り出された一枚です。
そして、パリ万博から100年後。
2025年の大阪・関西万博では、ミャクミャクを漆などの工芸で送り出しました。
時代は変わります。
でも、時代にあわせ、新しく変わり続ける姿勢は変わっていません。
この「弍弍弍弍」という数字は、変化を恐れなかった印。
その勇気の証に見えてきませんか。