ここまで、宇田川をさかのぼるように歩いてきました。
では、もうひとつの川はどうでしょう。
それが、渋谷川です。
渋谷川は、新宿御苑のあたりから流れ、
長い坂を下って、渋谷駅という谷底へと集まってきます。
ここからは、その渋谷川の流れに沿うように、
街を歩いてみましょう。
その途中にあるのが、表参道です。
表参道とは、明治神宮へと続く参道のこと。
明治神宮は、大正時代、
明治天皇の死を悼む国民の思いから建てられました。
そしてこの参道は、
やがて東京を代表するストリートへと変わっていきます。
そんな洗練された通りでしたが、
日曜日になると、まったく違う風景が現れます。
道路は歩行者天国になり、
若者たちがラジカセを持って踊っていたのです。
彼らは「竹の子族」と呼ばれていました。
原宿の竹下通りにあった
「ブティック竹の子」で買った派手な衣装を着て、
音楽に合わせて踊り続ける若者たち。
多い日には、2000人が踊り、
それを見に12万人もの人が集まったともいわれています。
いまでいうコスプレやストリートファッションの文化も、
この頃の原宿から生まれました。