島の南東に、末吉という集落があります。人口はおよそ200人。八丈島のなかでも、中心から少し離れた場所にある静かな集落です。
末吉まで足を延ばしてみると、この土地の豊かさに気づきます。湧き水があり、温泉があり、海を見渡す絶景があり、サーフスポットがあり、夜には満天の星空が広がります。
その末吉に、一軒の小さなカフェがあります。
カフェライトハウス。店の名前は、集落のシンボルである白い灯台から名付けられました。
そして、その隣には、八丈テラスがつくった白い小さな建物、「灯台守の家」が建っています。
灯台は、海を渡る人に、「ここに島がある」と知らせる光です。
ライトハウスと灯台守の家もまた、この場所を訪れる人、末吉で暮らす人、そして島の外から訪れる人たちが集い、立ち寄れる目印のような場所になれば──そんな思いから生まれました。
カフェライトハウスの店内には、地元の畑で採れた野菜も並びます。
大きな市場も、深夜まで開くスーパーもない。そのかわり、この島では、畑で採れたものが、名前のわかる人の手から手へと渡っていきます。八丈は情け島(しま)──。その言葉は、昔話ではありません。
この島には、「島タイム」と呼ばれる、ゆっくりとした時間が流れています。なかでも末吉は、日々の喧騒から少し離れ、おだやかな時間を過ごせる場所。
便利さを求めれば、少し足りないところもあるかもしれません。夏は暑く、冬は寒い。カフェにはトイレも扉もありませんが、その少しの不便さも、この土地らしさのひとつとして、やさしく受け止めていただけたらと思います。
もし時間があれば、島の南東の端まで車を走らせてみてください。
一杯のコーヒーとともに、この場所に流れる時間を味わってみませんか。

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