「この界隈で夜も楽しめるのはここかな。」
ピアノライブで相席になった人が教えてくれた通りに、清澄通りを北にまっすぐ進む。清澄白河の駅をすり抜け、橋を渡ってすぐのところに緑色に塗られた奇妙な2階建ての一軒家があった。表に回り込むと「BAR NICO」の赤い看板。
薄暗い階段を登りながら、なんだか地下に潜っているような気分になる。階段を登りきったところで振り向くとボブ・マーリーがいる。店内から漏れ聞こえる重低音のビート。これは期待できそうだ。
店内は流木やクラフト雑貨が所狭しと並び、テーブル席は満席に近い。迷わず、カウンター席に座った。白ワインを飲みながら、音楽を聴いていると、気さくなマスターが話しかけてくれる。テクノ、ハウス、エレクトロニカ、R&B、音楽のジャンルも幅広い。
カウンターに座る常連たちが気安く話しかけてくれる。
お酒と音楽を楽しむうちに、場所も国籍も時間も、グニャリと時空が歪んでいって見失いそうな気分になる。ここは…深川だっけー。長く濃い一日を経て、自分もこの隣人たち=Neighborsの町、深川・清澄白河に居場所を見つけられた気がする。
またいつか訪れる日が楽しみになる場所と、そこで出逢った人たち。
言語も国籍も時間も越えて、酒でも音楽でも料理でもなんでもいい、
同じ場所で想いを分かち合えることで、Neighborsになれる。
旅後には、「ここに住みたい」と思える街に出逢えた充足感があった──。
「この界隈で夜も楽しめるのはここかな。」
ピアノライブで相席になった人が教えてくれた通りに、清澄通りを北にまっすぐ進む。清澄白河の駅をすり抜け、橋を渡ってすぐのところに緑色に塗られた奇妙な2階建ての一軒家があった。表に回り込むと「BAR NICO」の赤い看板。
高橋商店街にほぼ近いこの緑の建物は1階がオーガニックフード&カウンターバー「ORGANICO」とイタリアンレストラン「Taverna Nome」、2階が「BAR NICO」という構成だ。12年前に有名アパレル出身元オーナーが2階のBAR NICOをオープンしたのが始まりだ。趣味のいい雑貨とインテリア、地元の音楽好きにもたまらないラインナップを揃え、連日賑わいを見せる人気店だ。
薄暗い階段を登りながら、なんだか地下に潜っているような気分になる。階段を登りきったところで振り向くとボブ・マーリーがいる。店内から漏れ聞こえる重低音のビート。これは期待できそうだ。
店内は流木やクラフト雑貨が所狭しと並び、テーブル席は満席に近い。迷わず、カウンター席に座った。白ワインを飲みながら、音楽を聴いていると、気さくなマスターが話しかけてくれる。テクノ、ハウス、エレクトロニカ、R&B、音楽のジャンルも幅広い。
現代表 小林幸太さんは大学卒業後、留学の名目でイギリスへ渡った。勉強もほどほどにレコード店でバイトをし、実際は音楽漬けの毎日だったそうだ。帰国後、幾つかの飲食店で調理やバーテンダーの経験も積んだ後に、BAR NICOに出会った。「音楽も料理もカウンターでの接客も、自分の好きなものがすべてここ(NICO)にある!」迷わず、働くことを決めた。
毎晩のように地元の常連が集まるうえに、旅行で訪れている外国人も日替わりで訪れる。幸太さんのアテンドはあれど、英語が得意でない常連たちと日本語の分からない外国人たちが酒と音楽で意気投合しては盛り上がる。「お客さんがお客さんを呼んできてくれるんですよね。」
近所で数週間滞在していたメキシコ人が毎晩のように店を訪れ、帰国後にも日本に旅行に行く姪にBAR NICOへの大量のお土産(お菓子の詰め合わせと得体の知れない石版?!)を持たせて送り届けさせたこともあった。姪は日本滞在最終日にBAR NICOに寄り、「もっと早くNICOにくればよかった!」と叫んだそうだ。
カウンターに座る常連の人が気安く話しかけてくれる。
お酒と音楽を楽しむうちに、場所も国籍も時間も、グニャリと時空が歪んでいって見失いそうな気分になる。ここは、深川だっけー。長く濃い一日を経て、自分もこのNeighborhoodsに居場所を見つけられた気がする。
BAR NICOの閉店時間まで飲んでしまった人も慌てることはない。意気投合したあかつきには、幸太さんがとっておきのさらにディープなローカルに案内してくれるだろう。界隈の飲食店のスタッフはじめ知る人ぞ知るお店。それもまた一興だ。
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店名:BAR NICO
東京都江東区高橋11-1 2F
営業時間:月曜日ー土曜日 8:00pm-3:00am *金曜日、土曜日は5:00amまで営業
定休日:日曜日
URL: https://www.facebook.com/BAR-NICO-111003252293778/
☎︎ +81 3-3846-1211
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