坂道を下り続けていくと、ふと、「六道の辻」と書かれた石があらわれる。「六道」とは、生き物が死んだあとに生まれ変わる六つの世界。天上界、人間界、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界のことを示している。

簡単に説明すると、天上界は天国のような苦しみの少ない世界。人間界は現状維持で苦しみも多いが楽しいこともある世界。修羅界は戦争に巻き込まれ続けるような世界。畜生界は意思をもたない動物の世界で、餓鬼界はずうっとお腹が減っているような世界。「地獄界」はありとあらゆる苦しみを受け続ける最悪の世界だ。

葬送地までひた走るこの道は、まさに生と死の境目。「この世とあの世の分かれ道」だと考えられていたのだ。では、門の中に入ってみよう。

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