北口本宮冨士浅間神社の歴史は、この場所からはじまった。

なんでも日本武尊(やまとたけるのみこと)という皇子がこの丘から富士山を拝んだ。その跡に鳥居や祠を建てたという。そう、昔はこのあたりから富士山が見えたのだ。つい最近、戦後の植林によって富士山が隠れてしまったのだ。

隠れてしまったといえば、関東に「富士見」という地名が多いのも、そこから富士山を拝むことができたから(現在はビルなどによって隠れてしまうことが多い)。ということは知っているとして、「富士塚」はご存知だろうか。富士講の人たちは地元に小さな山を築き、麓には浅間神社の鳥居を、五合目には小御嶽神社を、七合五勺には身禄の烏帽子岩を、と「富士山のミニチュア」をつくりあげた。それがたとえ数秒で登頂できる小山だとしても、富士山だと思って登拝したという。そして、富士山に登ったことがない人たちも。この富士塚が家の近所にあることで、いつかは「本物の富士山に登ってみたい」という気持ちを募らせていったのだ。

富士塚は現在でも関東に900基以上も残されているという。

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