ここでは、禅にまつわるさまざまなワードを紹介します。
このワードの一つ一つが実は日本の精神性を表していると言っても過言ではありません。毎日せっせと働くことや、繰り返されるルーティンに疲れたと思ったら、この言葉を思い出してください。1960年代前後にジャックケルアックをはじめとするビート世代が、東洋思想、禅に可能性を感じた理由がわかるかもしれません。そして歴史は繰り返されるもの。つまり、これからの時代を考える上で、たくさんのヒントが転がっているはずです。旅先だからこそ、一つでも何か心に響く言葉があればそれをお土産にお持ち帰りください。

 1.仏に出会ったら、仏を殺せ(ほとけにあったらほとけをころせ)

仏に頼ろうとしている自分を殺せ、という意味。つまり何かに頼り他力本願になるのではなく、自分を信じて生きなさいということ。



 2.日々是好日(ひびこれこうじつ)

どのような日でも、毎日は新鮮で最高に良い日だという意味。雨の日も風の日も、その時の感情や状態を大いに味わって過ごせば、かけがえのない日になる。



 3.無功徳 (むくどく)

善い行いをいいふらすな。善い行いに打算や見返りをもとめたりすればいっぺんに色褪せる。とにかくも黙ってやりましょう。そうする事により清々しい無心を得ることができるのですから。



 4.一期一会 (いちごいちえ)

この人との出会いは、一度きりかもしれない。そう思うと出会いを大切にするでしょう。一生に一度のチャンスがもう一度くる確証はありません。今日の自分との出会い、今日の景色、厳密には毎日のすべてが「一期一会」。毎日を精一杯生きるのです。



 5.知足(ちそく)

足るを知る。求め過ぎてもキリがありません。自分の分をしっかりと理解して、それ以上を求めない。満足すべきところで満足すること。結局求めつづければ無制限になってしまうのですから。



 6.随所に主となれ(ずいしょにあるじとなれ)

私なんかでは・・・と謙遜することは悪いことではありません。しかし、小さくまとまってしまったらできることは限られてきます。常に、映画の主人公のように、挑戦を続けること。事実、あなたの人生は、あなたが主なのですから。



 7.和顔愛語(わがんあいご)

いつも笑顔でやわらかい言葉遣いを心がける。どんなに嫌なことがあっても、笑顔で挨拶をしたら相手の心と同時に自分の心も晴れる。笑顔は、世界共通の挨拶なのです。



 8.喫茶喫飯(きっさきっぱん)

飲み物を飲む時は、飲み物を飲むことに集中。ごはんを食べる時は、食事に集中。他のことに気を取られ、過去や未来ばかりにとらわれず、いまここに集中すると、楽しく日常が豊かになるはず。



 9.本来空寂(ほんらいくうじゃく)

人生は一人旅のようなもの。人は誰しも一人で生まれ、そして一人で死んでいきます。でも孤独だからこそ、相手を理解でき人に優しくなれるのです。孤独はすべての人の故郷なのです。



 10.修証これ一等なり(しゅじょうこれいっとうなり)

修行するその道のり自体が、それよって行き着く悟りの境地と同じく大事であるということ。だから修行すること自体が大切、そのプロセスにこそ宝があるのだという考え。

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