3階は大広間である。わざわざ広間を3階に作ったのは、南面の大窓から秋田県内最古の歴史を誇る花火大会「増田の花火」を見るためだったとされている。北側の板の間の窓からは月見もできたとか。夏は花火、秋はお月見など、つくづく風雅なつくりだが、これも客人を喜ばせるおもてなしの精神なのだろう。

木造建築の3階建ては全国的にも珍しい。その上、旧石田家は2、3階はともに天井が2メートル70センチほどあり、通常よりも天井が高い。そのため、木造建築としては非常に高く、現在の建築基準法ではこの高さの木造建築を建てることはできない。貴重な建造物だ。

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