今日の体験はいかがでしたでしょうか。

禅には「喫茶去」という言葉があります。まずはお茶でも飲み、何をするにしてもいっぱく時間をあけましょうということです。ここでいっぱく休憩をして今日という一日をゆっくり振り返ってみてほしいのです。5分ほど、音楽とともに、振り返ってみてください。


よく、禅とお茶は近いと言われます。「日々是好日」という禅の言葉をタイトルにした映画の中では、茶道が次のように語られています。

「お茶はね、まず形なのよ」「頭で考えないで自分の手を信じなさい」と。

主人公はお茶を習い続けることで色々なことに気づいていきます。例えば、水の音とお湯の音の違いに気づいたり、梅雨の雨と秋の雨では音が違うことに気づいたり。12年に1度しか使わないお茶碗に12年前の記憶が宿ること、なおかつ人生のマイルストーンでもあることに気づいたり。そして、日日是好日という言葉の意味を、日々の暮らしの中で見出し、毎日の小さな違いに喜び、自分なりの答えに気づいたり。

そしてこの映画には、次のようなセリフがあります。「世の中には、すぐわかるものと、すぐわからないものの、2種類がある。すぐわかるものは一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは長い時間をかけて少しずつわかってくる。子供の頃はまるでわからなかったフェリーニの「道」に今の私がとめどなく涙を流すことのように。」

禅というものもまた、そのようなものかもしれません。だからこそ、今日ここでの体験を家に持ち帰り、続けてほしいと思います。例えば、ゆっくり呼吸をすることで自分自身が息を吸って吐くことに気づいたり、食事をするときに感謝したり、お茶を飲むときに1日を振り返ったり。

そうすると1ヶ月後か、1年後かあるいは10年後か。あるときにふと、あなただけが気付ける瞬間があるはずです。

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