白玉稲荷神社は、京都の下鴨神社にあった社殿を大正13年(1924年)に譲り受けて移築したものです。その翌年に、お稲荷さんの総本山である伏見稲荷大社から白玉稲荷を勧請し、椿山荘の守護神としました。現在の社殿は、平成元年(1989年)に改修したものです。

お稲荷さんと言うとキツネを思い浮かべると思いますが、お稲荷さんがキツネの姿をしているわけではないのですよ。キツネはあくまで、眷属と呼ばれる、お稲荷さんのお使いです。八幡神社のハトや、熊野神社のカラス、春日大社の鹿と同じように、人間と神様との橋渡しをする聖なる動物です。中世の人々は、人間の欲望を直接神様に願うのは畏れ多いと考え、特別に選ばれた動物を通して祈りを届けていたといいます。そんな動物たちが、現在でも眷属と呼ばれ、まつられているのです。

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