地元の子どもたちに「メロンの形!」と親しまれている環状列石A。ここには1200個以上の石が並んでいる。それぞれの石の色も種類もさまざまだが、「並び方」にも注目してほしい。たとえば、「ハシゴ状に組まれた石」がある。規則性のあるこの石の組み方は、実は、青森の縄文遺跡でも見つかっている。一体、なぜなのだろうか。
縄文人は海を渡り他の集落と交易をしていた。そのとき、物品のやり取りと同時に人と人の交流も行われていたかもしれない。たとえば、男女の結婚は集落と集落を結びつける重要な役割を担っていた。と、すれば、である。このあたりの集落に青森の集落からお嫁さんがやって来て、「うちの実家じゃこんな石の組み方をするんですよ」「へえ、こっちでもやってみましょう!」なんてやりとりがあったのかもしれない。と、想像したとしても誰も否定はできないのである。