伊勢堂岱遺跡のストーンサークルは結局のところ、何なのだろう。

掘ってみると縄文人が身につけていたであろう副葬品が出てくることから、お墓があることは間違いないと考えられている。しかし、不思議なのは、ストーンサークルの外側にもお墓があるということ。つまり、ストーンサークルの内側で埋葬される人と、そうではない人がいたことになる。だとすれば、ストーンサークルの内側に埋葬された人とは、どんな人だったのだろう。特別な予知能力があるシャーマンなのか? 狩りで伝説的な働きをしたヒーローなのか? 素晴らしい土器を作れるアーティストなのか? 縄文時代は平等な社会であったといわれるが、縄文時代の終わりごろになると、階層社会が生まれつつあったのだろうか。

いずれにせよ、200年かけて作られた4つのストーンサークルは一斉に放棄されることになる。そのことがまた新たな謎を生むのである。

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