このストーンサークルの中にも「日時計状組石」がある。二重の円と円の間に独立した石組があるので探してみてほしい。そして、野中堂環状列石で見た日時計状組石と比べてみてほしい。

これらが日時計なのかはわからないが、ストーンサークルは大きな意味での時計であると考えることはできるのかもしれない。そこから自然のサイクルを感じ取り、「そろそろ山菜が採れる時期だからあの場所に行ってみよう」と計画的に狩猟採集していく。そのための羅針盤としてストーンサークルがあったのかもしれない。そして、そんな場所で先祖を祀ることで、自然の恵みをお願いする気持ちがあったのかもしれない。

さて、そんな「日時計状組石」と、万座環状列石の「中心にある石」を線でつないでみてほしい。その線をまっすぐ伸ばしていくと野中堂環状列石の日時計状組石と、その中心にある石とつながる。つまり、それぞれのストーンサークルの中心点と日時計状組石、4つの点が一直線に結ばれるのだ。そして、その線を遠い山並みにまで伸ばしていくと夏至の日に太陽が沈む地点を指し示すことになる。これは、ただの偶然なのだろうか。

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