見番(けんばん)とは、箱根の芸者が所属する置屋の組合事務所のこと。明治時代から観光地として人気を博していた箱根には、政府の高官や実業家といった富裕層も多く、芸者遊びも盛んになった。明治30年代には塔之沢に芸者衆がいたとされる。その文化は100年以上も続いており、今も150人ほどの芸者がいて、京都に次いで全国で2番目の花街だ。

芸者はそれぞれ、箱根に32軒ある置屋に所属している。置屋とは相撲部屋のようなもので、そこで礼儀作法などが受け継がれていく。箱根の芸者の平均年齢は28.5歳と若く、25歳以下の見習いは、「きらりこさん」と呼ばれるそうだ。

見番1階のお稽古場では、芸者が集って踊りやお囃子、唄を練習する。夜には、お稽古場の舞台でイベントが開催されており、芸者さんたちの成果を見学することもできる。

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